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356 長岡市災害ボランティアセンターの運営 ~学生とこっそり喫茶店へ~

長岡市社会福祉協議会  本間和也(第12話)

 
災害ボラセンの運営には、長岡市民のボランティアをはじめ、
地元長岡や新潟県内のNPO法人、県内外から派遣された社協職員等、
初めて会う方たちではあったが、皆が結束して活動を進めてきた。

その中でも、地元長岡の学生には、大変お世話になった。
震災により学校自体が休校になっていたこともあり、
長期間の協力が可能なためボランティアの受付班を担ってもらった。

ある日、新潟県社会福祉協議会内に設置された
県災害救援ボランティア本部から私に直接電話が入った。
「長岡で活動を行っているボランティアから、災害ボラセンの受付スタッフが
昼間仕事もせずに遊んでいる」との苦情が県本部に入った。
受付は多くのボランティアが最初に訪れる場所なため、
しっかりしてもらわなければ困る。ちゃんと注意しろ!」とお叱りを受けた。

しかし、私は、その学生たちを抑えつけて叱ろうとはせずに、
時間の空いた時に、近くの喫茶店に行こうと声をかけた。
コーヒーを飲みながら、たわいもない話をしていく中で、
学生でありながら、連日、災害ボラセンのスタッフを担っていることに
感謝するとともに、市民や長岡に来られたボランティアの心情に配慮し、
行動してくれとお願いをした。

その場にいた学生全員が、「わかりました」と答えた。
それ以降、外部からの苦情は一切なかった。

長岡市社会福祉協議会  本間和也(第12話)