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339 山古志村支援チームの活動 山古志村役場長岡支所開設へ(その6)

元新潟県県民生活・環境部 震災復興支援課長 丸山由明(第9話)

 
発災11日目の11月2日、昨日準備した重要書類等の搬出のため、
自衛隊のヘリで長岡高校グランドから山古志に飛ぶ。

役場職員とともに役場から竹沢小学校へ荷物を運び、迎えのヘリに積み込んでいると、
隊員から「荷物は何処に運びみますか」と聞かれ、「長岡市役所です」と答えると
「では、工業高校に降ろしましょう」ということになった。
「タクシーみたいだ」と感心しているうちに無事着陸。
そこにはトラックと隊員たちが待機していて、手際よく支所予定の建物に搬入を終えた。

その後もいろんな場面で自衛隊の皆さんには大変お世話になりました。
県災対本部に依頼していた支所の調度やパソコン等も準備OKとの連絡、
すべて中古品である。こちらも手際がいい。
これらを6日に支所内に搬入設置し、8日に開所というスケジュールとなった。
思っていたより順調だ。

当初、6日の調度等の搬入設置は、役場側の意向もあり役場職員の手で行うこととしていた。
しかしこの日、天皇皇后両陛下が山古志の避難所を慰問することとなり、
村長以下役場職員はそちらへ張り付くこととなる。
急遽、県に動員を依頼したところ、朝から20人ほどの若手が長岡へ駆け付けてくれた。
また、夜なべで庁内LANの設定をしてくれた情報担当の職員、皆さんに感謝、感謝。
涙が出るほど嬉しかったよ。

発災から17日目、11月8日午後1時に山古志村長岡支所開所。
長島村長を始め職員の皆さんの顔にも少しは活気が戻ったようだった。
ここから山古志の復旧・復興が始まる。主役は皆さんですよ。
さて、これにてミッション終了。無精髭の支援チームは新潟へ引き上げた。

元新潟県県民生活・環境部 震災復興支援課長 丸山由明(第9話)