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337 ガス水道局での災害対応(避難所の状況を聞きとる)

おぢや震災ミュージアムそなえ館 堀澤淳司 インタビュー(第7話)

 (中越地震発生当時 小千谷市ガス水道局主任)

 
避難所をそれこそ一つ一つ私の方で見て回れるような状況ではなくて。
災害対策本部の方から
「この避難所には何人ぐらい避難している、ここの避難所には何百人、何千人いる。」
数字が正しいか嘘なのかはちょっとわからないんですが、数字が来るんですね。
それに応じて3千人いるところにはやはり1台だと足りないので何台とかにするだろうし、
50人しかいないところであれば2トンが1日1回もしくは2回に行けばおそらく足りるだろうと。
ある程度本部から届いた人数を加味して計画を立てるんです。

その人数もなかなか正確かどうかというのがあって、
例えば私の家の近くにある保育園の避難所の人数を見たら
2千人という数字が書いてあったんですね。
総合体育館が3千人とかですので、ありえない数字が載ってたんです。
(注:小千谷総合体育館はで最大の指定避難所となり1日に約3000人がつめかけた)

多い人数を町内なり市役所に報告をしておけば、
たくさん水だったりとか食べ物がだったりとか届くだろうという、
そういう知恵がもしかしたら働いたのかなというふうに思いながら
実家の母親に電話をして聞いてみたり。

やっぱり現場を見れなかったので、頼りになったのは
水を配りに行ってくださった他の水道局の方からどんな状況かを聞き取ること。
「ここの避難所、本当に2千人もいました? 水は足りていそうですか?」
ときちんと聞き取りをして、「いや十分でしたよ。もう1カ所回れますよ」的なことを
言ってくださる水道局の方もいらっしゃいましたし、
逆に「もうちょっと増やした方がいいかな」なんていうお話を受ければ
じゃあ給水車をもう1台余裕があればやっとこうかなと。
現場を見られない中でそれが現場の状況を詳しく教えてもらうことで
また組み直したりもできたかなと。(つづく)

おぢや震災ミュージアムそなえ館 堀澤淳司 インタビュー(第7話)

 (中越地震発生当時 小千谷市ガス水道局主任)