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330 変わり果てた街に愕然とする

中越市民防災安全士会 石黒みち子(第2話)

 
いつもと変りなく朝が来たが、
見たことのない景色に変り果てていた!!
道路は亀裂と断裂ができていて、中を覗いてみた。
どこまで穴が続いているのか真っ黒でわからない。
深さを見て恐ろしさを感じた。
もしも、昨夜逃げ惑うとき、小さな子どもがいて
ここに足を落としたら・・・身震いをした。
引っ張り上げることができただろうか。

自宅の周囲を見渡すと、家屋の損傷が目立ち、
倒壊家屋は比較的少ないが、
家が傾き戸や窓が壊れ、ガラスが飛び散っていたりし酷い惨状。
(多くの家屋が外見では分からない大損傷を受けていた。)

これほどひどく地震で壊れたのだから、
観光地でもない小千谷市は立ち直れるのか?
神戸のように復興できるのだろうか?
自分と小千谷市を重ね合わせ絶望感に陥った。

周りに住民が少なく、どこへ逃げて行ったのか。
町内の人たちはどこへ避難したのだろうか。
近くにある神社は裏の崖が崩れ落ち、
下を流れている茶郷川が神社の崖崩れによって川が堰き止められ、
私たちが避難した道路に水があふれ通れなくなっていた。
家に戻り惨状を確認。
声が出ない!! 明日から、いや今日からどうやって寝起きする?
生活の場を失って途方に暮れる。絶望感に体が震えた。

中越市民防災安全士会 石黒みち子(第2話)