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328 長岡市災害ボランティアセンターの運営 ~良識の狭い輩~

長岡市社会福祉協議会  本間和也(第11話)

 
平成17年1月、震災から3が月後、
私は都内の某所で開かれた被災地支援の研修会のシンポジストとして出席した。
そのシンポジュウムが終わり、会場がお開きになった時に、
一人の中年男性が私に駆け寄ってきた。

「なぜ、災害ボラセンは24時間営業しないのだ!災害時は戦場と同じなのだから、
 常に開けていなければだめだろう」と怒鳴り込んできた。

このように、自分の考えがすべてで、凝り固まっている人に対しては、
何を言っても駄目だろうと思い、事は穏便に済ませたが、心の中では、

「災害ボラセン万能論か?それは災害ボラセンの役割ではなく、
 警察、消防、自衛隊の役割だろう。では、あなたの地域が被災し、
 災害ボラセンの運営の中心になったら、今言うように、24時間開設するのですか」

と腹の中が煮えくり返った出来事があった。

また、震災の何年後か、私の職場に、長岡市災害ボラセン宛に手紙が届いた。
差出人は某県の某福祉系の大学の教授からで、内容は、
中越大震災被災地の小学生の言動が、この教授の意にそぐわなかったため、
半ば文句を述べたものであった。
客観性に乏しく、その事象となった背景の考察もしないまま、
一方的に自分の考えを述べたものであるため、私は手紙を破り、ゴミ箱に捨てた。

これは、ごく一部の事例ではあるが、「価値観の押し付け」に陥っていた他ならない。
やはり、これらの課題を解決するためには、
日々の教育を積み重ねていくしかないため、教育の重要性を切に感じている。

長岡市社会福祉協議会  本間和也(第11話)