中越市民防災安全士会 石黒みち子(第1話)
突然に凄まじい音 ゴオーン・・・ドドン~~・・・
(何事かと思う間に)
ヅッシ、ズッシ、ガタガタガタガタ・・・大揺れが来た!!
地震と気づく間の数秒間、家が大きくユラン・ユランと揺れ体が吹っ飛ばされた。
逃げなくちゃ。周辺からは人の悲鳴と泣き声が鳴り響く。
あまりの怖さでどうやって外へ逃げたかは定かでなく、記憶は薄れている。
鮮明に残っている記憶は、真っ暗闇の中、道路に避難していた。
見上げた夜空には星がきれいに光っていて、何故か不思議な風景に思えた。
時折揺れが収まると周りは静寂が戻り、
美しい星空の下をヘリコプターが旋回していて不思議な光景。
地上は家が倒壊し、傾きかけた家々は度重なる余震に音を立ててきしみ、
同時に家々の周辺の空き地や道路に逃げだした人たちの叫び声が続く。
絶えず揺れが続いていて、そのたびに自分もまた周囲からもギャーと悲鳴が上がる。
長く怖い夜が始まった。
時間の経過がわからないまま、数分後に襲ってくる余震。
揺れに震えながら暗闇の中で夜を明かす。
少しずつ夜が白々と明け始め、周囲が見えてきたとき、
私はまた無意識に悲鳴が口を突いて出た。
道路が、電線が、マンホールが変わり果てた姿になっていた。
道路には大きな水溜まりが幾つもできていた。
中越市民防災安全士会 石黒みち子(第1話)