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292 平成16年(2004年)新潟県中越地震による土砂災害[被害状況] -土砂災害による甚大な被害①-

国土交通省北陸地方整備局湯沢砂防事務所 事業対策官 石田哲也(第2話)

 

北陸地方整備局湯沢砂防事務所は地震発生の翌日(10月24日)から、
防災ヘリコプターによる上空からの調査や地上調査により
芋川流域に多数の崩壊や地すべり、複数の大規模な河道閉塞が
形成されていることを確認した。
また、地震発生から3日後(10月26日)には学識経験者、
新潟県職員らと合同で、現地調査を実施した。

調査の結果、東竹沢地区で発生した河道閉塞では、
閉塞後から上流域で湛水が発生し、
旧山古志村木籠地区の家屋等に浸水被害が拡大していった。
当時、ほぼ毎日、家屋等の浸水被害状況がテレビ報道され、
報道を見る度に、危機感を募らせた。

今後、河道の水位が上昇し、河道を閉塞している土砂を越流すると
閉塞している土砂が侵食・崩壊、
さらには、それに伴い土石流が発生する可能性があり、
芋川下流の魚野川合流点付近に位置する旧堀之内町竜光地区に
土砂氾濫による甚大な被害を及ぼす恐れがあった。

国土交通省北陸地方整備局湯沢砂防事務所 事業対策官 石田哲也(第2話)