中越市民防災安全士会 会員 吉原 昌隆(第5話)
発災の日の月夜の下、
川口町役場庁舎設置の震度計が記録した「震度7」が送信されず、
1週間後に確認されこととなる事を話題にする者は誰もいなかった。
庁舎前駐車場には、各集落の状況を心配する声、
「傾いた自宅が今の揺れによって倒壊したのではないか」と、
自宅の確認に走る者。
誰も皆、強い余震に怯え、目の前の事態に対応するだけだった。
隣の小千谷市内で本震に揺れた妻と子が、
8キロを歩いて戻り、夜半に駐車場で再開した。
明るくなる頃には、役場職員も増え、
本部といえるような一団が作られていった。
ただ、町内各地の被災状況の把握も出来ない。
家屋倒壊や怪我人の情報も交錯するなど、役場前は混乱の中にあった。
そうした中、記憶すべき光景がそこにあった。
若い親が自宅被害の確認などに駆け回るその時、
小中学生達が幼児を預かり、「青空保育」を始めていたのだった。
誰かに指示されたものではない。
地域の混乱の中で、誰も彼もが余震に怯える中で、
自ら行動する姿がそこにあった。
川口町役場庁舎設置の震度計が記録した「震度7」が送信されず、
1週間後に確認されこととなる事を話題にする者は誰もいなかった。
庁舎前駐車場には、各集落の状況を心配する声、
「傾いた自宅が今の揺れによって倒壊したのではないか」と、
自宅の確認に走る者。
誰も皆、強い余震に怯え、目の前の事態に対応するだけだった。
隣の小千谷市内で本震に揺れた妻と子が、
8キロを歩いて戻り、夜半に駐車場で再開した。
明るくなる頃には、役場職員も増え、
本部といえるような一団が作られていった。
ただ、町内各地の被災状況の把握も出来ない。
家屋倒壊や怪我人の情報も交錯するなど、役場前は混乱の中にあった。
そうした中、記憶すべき光景がそこにあった。
若い親が自宅被害の確認などに駆け回るその時、
小中学生達が幼児を預かり、「青空保育」を始めていたのだった。
誰かに指示されたものではない。
地域の混乱の中で、誰も彼もが余震に怯える中で、
自ら行動する姿がそこにあった。
中越市民防災安全士会 会員 吉原 昌隆(第5話)