長岡市社会福祉協議会 本間和也(第9話)
長岡市内の被災者の仮設住宅入居が、あと数日で終わり、
災害ボラセンも転換期を迎えようとしていた。
しかし、私の心はなぜか晴れない。
理由はわからないが、日に日に朝を迎えるのが怖くなってきた。
感情のコントロールができない。
職場の窓から信濃川の土手を眺めていると、
無表情なのにも関わらず、知らずに一粒、二粒涙がこぼれてきた。
もう限界だ!そう思った瞬間、
「しばらく休ませてくれ」の一言を残し、その場を去った。
病院に行かなければならないと思い、
勇気を振り絞って、心療内科クリニックに行った。
診察では、災害ボラセンのチーフとして、
約2か月間、休みなくがむしゃらになって活動してきたこと。
全国からの支援者が押し寄せる中で、神経をすり減らしたこと。
この後の長岡のまちはどうなってしまうのだろうかなど、
すべてといっていいほど医師に打ち明けた。
医師は、相槌を打ちながら、話を聞いてくれた。
話が終わった後、医師はおもむろに口を開いた。
「本間さん、ここに紙と鉛筆があるから、紙に『実のなる木』を書いてください」
(②に続く)
災害ボラセンも転換期を迎えようとしていた。
しかし、私の心はなぜか晴れない。
理由はわからないが、日に日に朝を迎えるのが怖くなってきた。
感情のコントロールができない。
職場の窓から信濃川の土手を眺めていると、
無表情なのにも関わらず、知らずに一粒、二粒涙がこぼれてきた。
もう限界だ!そう思った瞬間、
「しばらく休ませてくれ」の一言を残し、その場を去った。
病院に行かなければならないと思い、
勇気を振り絞って、心療内科クリニックに行った。
診察では、災害ボラセンのチーフとして、
約2か月間、休みなくがむしゃらになって活動してきたこと。
全国からの支援者が押し寄せる中で、神経をすり減らしたこと。
この後の長岡のまちはどうなってしまうのだろうかなど、
すべてといっていいほど医師に打ち明けた。
医師は、相槌を打ちながら、話を聞いてくれた。
話が終わった後、医師はおもむろに口を開いた。
「本間さん、ここに紙と鉛筆があるから、紙に『実のなる木』を書いてください」
(②に続く)
長岡市社会福祉協議会 本間和也(第9話)