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190 幸せの「きずなの木札」

元(公財)山の暮らし再生機構川口サテライト 地域復興支援員 佐々木ゆみ子(第7話)

 

川口地域には10月23日の震災の記憶と記録を伝える

メモリアル施設のひとつである「川口きずな館」があります。

きずな館には地震からの復興の過程で生まれた
「人と人との絆」をテーマとした展示がされているほか、
川口運動公園内というロケーションを活かし、
地域内外の新たな絆を育んでいく交流拠点という顔もあります。
講演会や手芸教室、料理講習会などさまざまなイベントが行われてきました。

そのかわきりとなったのが、平成24年の秋、
オープンしたてのきずな館で催された「結婚お披露目会」。
新郎は新潟市出身、新婦は千葉県の出身。
川口がご縁で出会い、結ばれた二人がきずな館に残したのが
「荒谷の夫婦杉で二人のご縁が結ばれました。ここに結婚を誓います。」
と記された木札です。

その後も川口が縁となり新たに生まれた3組の夫婦が、
それぞれの想いを木札に記しています。
短いけれどほっこりとする誓いのことばが書かれた木札はきずな館に展示されています。
幸せをお裾分けをいただいた気分にさせる木札、きずな館でぜひご覧ください。

 

【執筆】
 元(公財)山の暮らし再生機構川口サテライト 地域復興支援員 佐々木ゆみ子(第7話)