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179 伝えたいことを伝える難しさ(第7回)

長岡技術科学大学 教授 上村靖司(第7話) (新潟県中越大震災20年プロジェクト 副実行委員長)

 

中越地震のあと、冬を間近に控えて、補修が間に合わない住宅が多いことから、
応急補強のやり方や除雪作業中の事故防止のための注意など、
住民に向けた資料を大急ぎで作りました。

例を挙げると、
◆住宅チェックシート
◆春までの応急修理方法
◆除雪作業の危険と対策
◆子供たちを守るために
◆簡易消雪パイプの施工法
◆屋根雪処理の判断基準、などなど。

とにかく、冬までに間に合うできることを整理し資料を作成したうえで、
Webで公開したのです。
それらの資料は、公開直後から大勢の人にアクセスして頂きました。

しかし、よく考えると被災地は高齢過疎の典型ともいえる地域です。
そして働き盛りでインターネットも使いこなしている年代ではなく、
インターネットなど触ったこともないような人々にこそ届いて欲しい内容ばかりなのです。
伝えたいことを伝えたい人に正しく伝えるにはどうしたらよいのだろう、
というのが大きな悩みでした。(つづく)

【執筆】
 長岡技術科学大学 教授 上村靖司(第7話)

 (新潟県中越大震災20年プロジェクト 副実行委員長)