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173 中越から能登へ ② -被災者に元気が出る集落毎の仮住まいと集会施設-

公益社団法人中越防災安全推進機構 理事長 中林一樹(第7話)

(新潟県中越大震災20年プロジェクト 実行委員長)

 

新潟県中越地震で全村避難した山古志では、
集落ごとにまとまって、仮設住宅への入居を原則とした。

積雪期に、復興に向けての話し合いなど
集落での取り組みやボランティアの支援活動の場としても
「集会室」が不可欠であると集落毎に集会施設を設置することにした。
そこがコミュニティの日常的な交流の場となり、
みんなで復興に向かう機運(モチベーション)を高めた。

集落ごとの仮住まいは、行政からの情報提供や連絡も、
平時と同様に集落代表から各世帯に迅速かつスムーズに伝えらた。
村や集落の復興の話し合いの連絡も集会もいつでもでき、
被災者の意向や要望は集落で共有して行政に届けられた。
この集落単位で仮住まいしたことが、
コミュニティのつながり(ソーシャルキャピタル)を維持・継続し、
被災者の心からの“戻ろう山古志へ”の復興理念となった。

震災の半年後に長岡市に合併することになっていた山古志村は、
集会室で集落ごとの復興構想の話し合いを繰り返し、
「山古志復興ビジョン」を取りまとめ、
4月の合併に際して、長岡市に山古志の復興の思いを届けることとなり、
山古志地域の復興理念として復興計画に位置付けられた。

それは「集落単位での、避難所避難生活、仮設住宅団地での共同生活のシームレスの展開」
によって可能となったものである。
このことが「仮設住宅50戸に集会室を設置する」仮設住宅での集会施設基準となった。

【執筆】
 公益社団法人中越防災安全推進機構 理事長 中林一樹(第7話)

 (新潟県中越大震災20年プロジェクト 実行委員長)