· 

130 中越大震災発生!消防士だった私の体験談③

NPO法人ふるさと未来創造堂 常務理事兼事務局長 中野雅嗣(第3話):

 

当時のアパートは、実家から車で15分。
電気・ガスはストップだが、水は使える。でもこれからどうなるか分からない。
ミルク、おむつ、おしりふき、着がえ、水や食料などはアパートに買いだめしてある。

母に家族を頼み、信号も消えている中、車を走らせてアパートへ向かった。
途中、2回目の震度6強が…。
徐行より少し早いくらいの速度にも関わらず、
ハンドルをとられて危うく縁石に激突するところだった。

アパート近辺につくと、近所の人たちが暗闇の中で呆然としている。
当時住んでいた町内は、こんなにも大人が本気になるかと思うほど
運動会に向けてガチで練習したり、スポーツ大会や飲み会もあったりする町内。
知っている人も多い。

皆さんの無事を確認し、車に荷物を積み、
こっちの家族も無事で実家にいることを伝えてアパートを後にした。
暗闇の中、一人でロフトから荷物を出す間も続く余震…。
当たり前ですが、ヘルメットしてたって恐怖にはかわりない。

【執筆】
 NPO法人ふるさと未来創造堂 常務理事兼事務局長 中野雅嗣(第3話)