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126 「道の駅」が災害時に果たす役割と中越地震(その1)

読売新聞所沢支局長 堀井宏悦(元テレビ新潟放送網 監査役)(第4話):

 

広い駐車場に着陸した警視庁のヘリコプターが、孤立していた避難者を乗せると再び上昇を始めた。
1月6日に警察庁が公開した映像は、輪島市の道の駅「千枚田ポケットパーク」に
避難していた住民らが救出される様子を映し出していた。

YouTubeのコメント欄には、最大震度7の能登半島地震発生から4日後の5日午前9時半頃の撮影とある。
ヘリで救助されるまでの不安はいかばかりであっただろう。
ただ、被災した方々が被災後に過ごしたこの道の駅には、救助のヘリが離着陸できる広い駐車場があった。
上空の映像からは、建物の損傷も見当たらない。
さらに、道の駅では、地元の農水産物やその加工品などが決まって販売されているので、
食料もそれなりに確保できたのではないだろうか。
映像に目を凝らしながら、そんなことを考えていた。

全国には、こうした道の駅が約1200か所に整備されている。
立地するのは、災害時に孤立の恐れがある中山間地や半島、津波の危険度が高い沿岸部が多い。
地域の防災拠点に位置づけて、道の駅に食料や飲料水を備蓄しておくのは、
今や設置者である市町村の常識になりつつあるという。
そして、その常識のルーツが中越地震の被災地にさかのぼることを、新潟に赴任している時に知った。

【執筆】
 読売新聞所沢支局長 堀井宏悦(元テレビ新潟放送網 監査役)(第4話)