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123 被災者のパワーを引き出す復旧・復興!-市長としての心がけ(6) -サポートセンター千歳の設置-

前長岡市長/(一社)地方行政リーダーシップ研究会代表理事 森民夫(第6話):

 

地震発生1か月後の12月24日から仮設住宅の入居を開始したが、
コミュニティ単位に入居できるように配慮したことは既に述べた。
しかし、長岡操車場跡地(現消防署、防災公園等)の459戸の仮設住宅地は、
複数のコミュニティが混在していたため、
コミュニティの核の構築と高齢者の孤立防止対策が課題であった。

そこで、小規模多機能型サービスを既に実施していた
長岡福祉協会の小山剛氏(故人)にお話ししたところ、
案の定極めて前向きであったので、直ちに田宮崇理事長にご同意いただいた。
猛スピードで準備していただき、集会所を利用した「サポートセンター千歳」が12月14日に誕生した。

全国初の試みであったので国と県に協議、積極的な同意を得て、
通所介護、訪問看護、訪問介護、配食サービス、介護予防、各種相談の多機能型センターであった。
以後約2年間にわたり機能し、延べ利用人数は21,487人に達した。
長岡福祉協会のご尽力に敬意を表したい。

また、集会場を利用したサービスセンターの設置は「長岡方式」と名付けられ、
東日本大震災の被災地においても数多く設置されたことは喜ばしいことであった。

【執筆】
 前長岡市長/(一社)地方行政リーダーシップ研究会代表理事 森民夫(第6話)