長岡市社会福祉協議会 本間和也(第4話) :
「本間さん、電話、代わってもらえませんか。電話口で怒っていますので」
すぐに、電話を代わった。
「俺は、○○災害のボランティア経験者だが、俺たちが寄附した湯たんぽが使われず、
避難所の隅に積まれていると他の人から聞いた。
せっかくの善意で寄附したものが、これでは台無しだ」
と、電話口で怒鳴ってきた。
「まだ震災が発生して数日でそこまで行う余裕はないので、
今しばらくお待ちいただけませんでしょうか」
すると、
「○○災害の時は、被災者が薪の工面やお湯の確保を協力して行ってきたのに、どういうことだ」
と、逆切れしてきた。
こちらも少々声を荒げ、ひるまず返答した。
「では、湯たんぽで使うお湯はどのように工面したのですか。
今は断水が続いており、水の確保やお湯を沸かす薪などの燃料の工面はできません!
○○災害では、被災者が自ら行ったということですが、それはいったい何日目の出来事だったのですか」
あまりにも正論の返答により、逆切れした相手も、いつの間にか黙ってしまった。
自身の経験を引き合いに出し、押し付けようとするボランティアは、
問題大有りだと思わずにはいられなかった。
【執筆】
長岡市社会福祉協議会 本間和也(第4話)