県の連絡員として、川口町災害対策本部のお手伝いをした。
被災した集落や避難所を回り、支援ニーズや支援の進捗状況を確認して県に報告する。
そんな毎日を過ごしていた。
一番の楽しみは、被災地にいてもやっぱり食事だった。
役場前のテントで、地元のお母さん達が少ない食材を色々と工夫して作ってくれる毎日の食事、
素朴だがほんとうにおいしかった。
自衛隊が提供してくれたレトルトパウチの秋刀魚の塩焼き。
こんな便利なものがあるんだ。
あんまりおいしくて日々の献立を毎日県に報告していた。
一日の終わりは自衛隊が河川敷に作った野営のお風呂。
若い隊員が頻繁に湯加減を確認に来る。
「ありがとう、ご苦労さん。」
停電で真っ暗な街にもどりながら、明日のエネルギーの充填を完了する。
【執筆】
公益財団法人新潟県スポーツ協会 専務理事 細貝和司(第3話)
(元新潟県防災企画課長)